なんでごはんのエッセイって文字だけでこんなにも食べたくなって、ヨダレが出ちゃうぐらいおいしそうなんだろう。
読んでいるだけでグ〜っとおなかが鳴ってしまいませんか?
という私自身、餃子という文字に惹かれて読むようになりました。
今回は某大型書店で何とは無しに見ていたら、餃子のイラストが目に入ってきて即レジへ持っていきました(笑)
きっとこの表紙でなければ買うこともなかったかもしれません。
ごはんのことばかり11話+αが楽しめる、「弾丸メシ」をお伝えします。
「弾丸メシ」
集英社 文芸単行本 216p
作者について
“堂場瞬一(どうば・しゅんいち)”
1963年生まれ。新聞社に勤務しながら、2000年小説家としてデビュー。
鳴沢了シリーズをはじめとした刑事系、ミステリーや警察モノ、野球や陸上・ラグビーなどのスポーツ小説を書いています。
今作「弾丸メシ」は著者初めてとなるエッセイ集。
ご当地グルメというワードがあるぐらい、切っても切れない関係にある食と旅の魅力がいっぱい詰まった一冊です。
スペシャルとして食と暮らしにまつわるエッセイスト“平松洋子(ひらまつ・ようこ)氏”との対談も。
ちなみに私は平松洋子氏のエッセイ集「焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き」を読みました。そうコレも餃子です。
餃子
「どんなに忙しくても、食べたいメシがあるーー。」の熱意
キャッチコピーは「どんなに忙しくても、食べたいメシがあるーー。」
必ず日帰り
食事は一時間以内に済ませる
絶対に残さない
北は北海道の函館から、南は九州の熊本まで。番外編としてベルギーやフィンランドでも弾丸メシ敢行しています。
弾丸メシのスゴイところは3つの掟からもわかるように、国内の場合はどんなに遠い距離でも弾丸日帰りで帰ってくるところ。
函館も新潟も松山も熊本もすべて。ごはんを食べる時間より移動距離の方が長いけど、移動もふくめて旅であり、食との思い出になりますよね。
餃子
第1回は餃子。そして餃子とごはんの最強タッグ。
本作の表紙ともなっている“餃子”。
まるで書道で書いたような本のタイトルとは打って変わって、やわらかいタッチの餃子のイラストというギャップ。
餃子が本の表紙を飾った理由、それは弾丸メシの一発目が“福島県の円盤餃子”だから。
私がハッとしたフレーズを1つご紹介。
「白ご飯のタレをつけることで汚れたご飯を頬張る美味しさが、密かな喜び。」
餃子と一緒に白ごはんも食べるのは100回に1回なぐらい、普段は餃子だけをひたすら食べる私。
ごはんが進むということは、ごはんのお供としての相性がイイだけだと思い込んでいた私にとっては、
“そうか、タレがつくことで汚れてしまったご飯までも最高なのか”と目からウロコ状態でした。
餃子と白ごはんは相性が良いのは大前提で、最強タッグを組んでいるような感じでしょうか。
餃子
忙しい中でウマいごはんにありつけるという幸せ
餃子以外には、ハンバーガー・ステーキ・お鍋・鯛めし・ソースカツ丼…その土地の絶品グルメばかり。
自分が食べたい!という衝動に駆られた時に、すぐ旅と称して目当てのごはんだけを食べに行くという勇ましさ。
目的を果たしたらすぐに帰ってくるフットワークの軽さと潔さ。
これが正真正銘の“メシのためだけの旅”です。
何泊何日とゆっくりのんびり過ごして、その土地の美味しいグルメを1から10まで堪能する旅も良いけれど、忙しい日々の中で、まとまった休みがなかなか取れないとなるとこんな旅もアリ。
餃子
まとめ
今回は小説とのギャップも感じられる一冊、堂場瞬一氏のグルメの魅力がいっぱいな「弾丸メシ」をお伝えしました。
どの話も20数ページで、生唾をのみ込むどころかヨダレが出てきて思わずゴクリと音を立ててしまうぐらい、ごはんに関する状況や光景が目に浮かび魔法のように食べたくなってしまうんです。
ちなみに福島県の円盤餃子が気になる方は、福島駅から徒歩で行ける3店を“ぎょうざ.com”にまとめているのでコチラからどうぞ。弾丸メシできますよ。