春節(旧正月)は、中国における一年で最も重要な祭日です。
中国のイメージが強いですが、中国だけではなく、韓国・台湾・シンガポール・ベトナムなどのアジア圏では、盛大に祝います。
春節では、必ず餃子が登場します。
今回は、餃子を食べる理由を含めて、春節(旧正月)について知りましょう!
旧正月って?春節は何をする?
旧正月とは、漢字のまま旧暦の正月を指します。
現在の1月1日を正月と呼ぶのに対して、旧暦は「旧正月」といい、中国では「春節」と表現しています。
・月の満ち欠けに合わせて1ヶ月間の日付を決める
・数年に1回閏月を置いて1年を13ヶ月にする
→ 太陽の動きと季節に合わせた暦のこと
春節(旧正月)は旧暦に基づく祝日のため、毎年日付が変わるのがポイント。
日本のお正月と同じように、家族や親戚が集まって食事や宴会をします。
それだけではなく、町中の道路や建物には赤い飾りが取り付けられ、爆竹や花火、獅子舞などで盛大に祝います。
中国は1912年に太陽暦を採用していますが、今でも春節は一年で最も重要な祭日。
春節に食べる縁起物
日本の正月では縁起物がたくさん入ったおせち料理を食べるように、春節にも定番メニューがあります。
魚
魚が “余”と同じ発音であることから、ゆとりのある生活ができるようにと願って、魚を食べます。
春巻
この時期に旬となる野菜や肉を包んだ春巻を1本丸ごと食べることから、終始一貫という意味が込められています。
大根餅
一般的に、年糕(ニェンガオ)と呼ばれるお餅ですが、
お餅が高価だった時代に、大根で増量させて生まれたもの。
“糕” と“ 高” が同じ発音であることから、身分や収入が年々上昇するという願いを込めています。
蒸す・揚げる・スープに入れる…と調理方法もさまざま。
台湾では蘿蔔糕(ルオボーガオ)ともいいます。
餃子は春節にマスト
そして春節に餃子はマストな食べ物です。
・餃子の形が、昔使われていた元宝(馬蹄銀)というお金の形に似ている
・餃子(jiaozu)の発音が、中国最初の紙幣である交子(jiaozu)と似ている
→ 餃子は、金運アップな縁起物
大晦日にあたる前日に家族で餃子を作り、日付が変わった春節の0時過ぎに食べます。
ちなみに中国では水餃子が基本。
さらに、餃子の具材にいろんな縁起物を入れるところもあるそうです。
- 飴:長寿やどんどん生活が良くなるように (長くて細いねじり飴のイメージ)
- 粟(アワ):金色にちなんで金運アップ
- 棗(ナツメ):早く子供を授かる・子宝に恵まれるという意味 (棗が ”早” と同じ発音)
餃子の日 = 春節ではなくなった!?
春節が「餃子の日」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
味の素冷凍食品が制定し、一般社団法人・日本記念日協会により、
「春節 = 餃子の日」と登録されました。
理由は、1年で一番餃子を消費する日を「餃子の日」と考えたとき、
春節が世界一の人口を誇る中国で、一番多くの餃子を食べる日だからです。
しかし、毎年日付が変わるのは覚えにくいという理由で、
2022年「ギョーザの日」が3月8日に変更されました。
<理由>
・3月8日は、味の素冷凍食品のギョーザが初めて発売された日
また、“みんな(3)でハッピー(8)ギョーザの日”という語呂合わせも兼ねているそうです。
これまで毎年旧正月の時期は、餃子の日にちなんでスーパーでいろんな餃子が売られていたのに、
2023年は見当たらないなあ…と密かに思っていたのですが、謎が解けました(笑)
まとめ
今回は、中国の春節(旧正月)と必ず食べる餃子について見てきました。
日本はアジア圏の中で旧正月を祝わない珍しい国。
新年のお祝いに年越し餃子を食べているとは、さすが本場中国。
餃子の日が春節から変更されていたことは初めて知ってビックリしました。(完全にノーマークでした)